【中国語勉強法】独学で0からHSK5級取得した私の勉強法を詳細解説します

独学で0から中国語を勉強したい。勉強方法を教えてください!

本記事ではこんな悩みを解決します。

私は0の状態から中国語学習をスタートし、独学でHSK5級を取得することができました。高得点ではないですが、一応合格基準の180点以上取得できています。↓

HSK5級成績表

ただ、私の学習目的は「喋れるようになること」であり、試験を目的としていた訳ではありません。スピーキング力を鍛えながら学習を進めていき、ついでにHSKを取ったという感覚です。

そのため、本記事で紹介する学習方法は以下のような方に向いています。

想定読者

  • 0から独学で中国語を学びたいが何からすればよいか分からない
  • スピーキング力を伸ばしたい
  • 目標レベルはHSK5級程度
  • 簡体字、拼音で学習を進める

それでは、早速紹介していきます。


独学での中国語勉強法【学習の全体像】


まずは学習の全体像を掴みます。やるべきことは以下の通り。

  • 発音
  • 単語・文法
  • 中国語脳を鍛える
  • 実践会話

冒頭でも述べましたが、目的は話せるようになることです。スピーキング力を伸ばしながら学習していき、HSK5級も取得できるようなレベルになっているというイメージです。

これらは1つずつ完璧にして次のステップに進むというものではなく、並行して学習していく部分も多々あります。例えば、単語・文法学習を行いながら、中国語脳を鍛える練習もするといった感じです。

それでは、具体的な学習内容に入っていきます。


独学での中国語勉強法【詳細な学習内容】


各学習ステップで具体的に何をするべきか、解説していきます。

まずは発音の基礎をみっちりと!

中国語の勉強は「発音」から始めましょう。学習全体像のStep1に当たります。

発音練習でおすすめの参考書はこちらです↓

この本のおすすめ理由は、それぞれの音に対し口の形や動かし方を写真とイラストで丁寧に解説している点です。音声を聞くだけよりも、口の動きを真似しながら練習した方が、正しい発音が身につきます。

中国語の発音はかなり複雑で、例えば「an」と「ang」の聞き分けや正しく発音することが難しいとされています。こういった音も、口の動きを真似して発音練習していきます。最初は「同じ音じゃん!」と思うでしょうが、何度も口の動きを意識して練習していくことで少しずつ違いが分かるようになっていき、正しく発音できるようになります。

こちらの本を用いて、拼音を見て自然と正しい口の動きで発音できるようになるまで練習しましょう。私の場合、毎日1〜2時間程度、約1ヶ月間行いました。


発音を最初に練習すべき理由は、以下の通りです。

  • 中国語学習において発音は最重要であり最難関
  • 今後の学習効率が上がる

1つずつ簡単に解説します。

中国語学習において発音は最重要であり最難関

中国語の発音はとても複雑で、アクセントやイントネーションが違うと相手に通じません。そのため、単語や文法を完璧にしても発音の練習を疎かにしていると、コミュニケーションが取れません。

中国語には母音39個、子音21個、そしてそれぞれに4種類のイントネーション(声調)があります。声調とは、こんな感じのイメージです↓

中国語声調イメージ図

同じ音でも発音が異なると意味が全然違うのです。発音練習を疎かにして変な癖がついてしまうと治すのが大変です。微妙なアクセントや音の違いを、学習初期段階でしっかりと学ぶべきなのです。


今後の学習効率が上がる

発音を学習初期の頃にマスターしておけば、今後の勉強がかなり楽になります。正しい発音を知っていれば、拼音を見るだけで正しい発音を理解できます。

単語学習や読解練習を行うときも拼音から正しい発音を理解できるため、音声を聞かなくても正しい発音が身に着いていきます。

それが学習効率アップに繋がり、聞き取り能力向上、自然な発音にいち早く近づいていきます。逆に発音を疎かにすると学習効率が低下し、後々苦労することになります。


教科書とAnkiアプリを使った学習

発音練習が一通り終わったら、

  • 単語、文法
  • 中国語脳を鍛える

というステップへと入ります。これらは参考書とAnkiと呼ばれるアプリを活用して行います。


まず、単語・文法を学ぶための1つ目の参考書はこちらです。↓

本書は中国語をゼロから始める人向けに作られており、独学で基礎から学びたい人に最適です。ただ「本気」というタイトルからも想像つくように、内容ギッチリのガチな参考書になっています。その分解説も丁寧で、独学で曖昧になってしまうことがないように、1つ1つの例文に非常に丁寧な解説が掲載されています。本書のレベルは、中国語検定準4級〜4級、HSK3〜4級程度です。

本書の第1章は発音の基礎なので飛ばして(既に学習済)、第2章から学習していきます。

1課ずつ学習を進めていきますが、まずは読んで単語や文法、文章の意味等を理解していきます。ここでは理解するところまででOKで、覚えようとしなくて大丈夫です。

文章パートがあれば音読して、発音練習していきます。以下のステップで行ってください。

  • 文章の意味を先に理解する
  • 正しい発音を意識して、文章を見ながら音読
  • CDを聴きながら、文章を見て音読(文章を見ながらシャドーイング)
  • CDを聴きながら、文章を見ずに音読(文章を見ずにシャドーイング)

シャドーウィングが問題なくできたらOKです。途中で音声に付いていけなくなったり、発音で詰まったりしたら、それらを解消できるまで何度も繰り返してください。


内容理解・音読練習が終わったら、Ankiアプリを活用して単語・文法の定着及び中国語脳を鍛える過程に入っていきます。

中国語脳を鍛えるって?

中国語脳を鍛えるとは、中国語を口から出す瞬発力を上げ、「わかっている」から「使える」状態にすることです。

英語学習でありがちなのですが、英文を読んだり、英作文をしたりする能力はあっても、いざ話すとなると簡単な英語すら出てこない、という人が日本には沢山います。

これがまさに、英語を「わかっている」けど「使えない」状態です。「使える」状態とは、文を考え込むことなく作ることができ、それを自動的にぽんぽん口から出せる状態です。

「使える」状態にするためには訓練が必要であり、これを「中国語脳を鍛える」と呼んでいます。これを学習初期段階からやっておくことで、スピーキング力向上に大きく役立ちます。そしてその訓練に便利なアプリがAnkiなのです。


Ankiアプリとは

Anki
Anki
開発元:Ankitects Pty Ltd
posted withアプリーチ

Ankiアプリは簡単に言うと、単語帳やフラッシュカードをスマホで使えるようにしたアプリです。例えば表に英語を書いて、裏にその意味を書いて、どんどんめくって覚えていくといった使い方です。

このアプリのすごいところは、忘却曲線を基に最適なタイミングで復習できる機能で、学習した内容を効率よく定着させることができる点です。

多くの人は、一度学習した内容をすぐに忘れてしまうものです。「昨日覚えたはずの英単語を忘れてしまった!」なんて経験のある人は多いのではないでしょうか?エビングハウスの忘却曲線によると、人は1度学習した内容を1日後には66%忘れてしまいます。そのため、定着には復習がとても大切だということです。

Ankiは忘却曲線を基に、最適なタイミングで復習させてくれます。本アプリを用いることで、効率よく中国語単語や文法を定着させることができ、さらに中国語脳を鍛えることもできます。

Ankiアプリに関する詳しい説明はこちらの記事が参考になります↓


具体的にやること

知らない単語・表現をどんどんAnkiに入れていきます。ポイントは以下の通り。

  • 日本語→中国語で練習できるようにする
  • 発音が不安な箇所には拼音や声調も入れておく
  • フレーズ or 短い文章単位だとなおよし
  • 使っている場面をイメージしながら練習

1つずつ、簡単に解説します。

日本語→中国語で練習できるようにする

中国語脳を鍛える上で、日本語を見て瞬時に中国語へ切り替えられるようにすることが大切です。

この練習を繰り返し瞬時に中国語へ切り替えられるようになったら、その表現は自分のものになっています。中国語→日本語だと、中国語脳を鍛えるという意味で少し非効率です。


発音が不安な箇所には拼音や声調も入れておく

日本語を見て中国語に切り替える際、正しい発音を意識することは大切です。その時に正しい発音が分かるよう、不安な箇所には拼音や声調も入れておきましょう。既に発音がわかっている場合は入力不要です。

周囲の環境次第ですが、中国語を実際に声に出しながらできるとなおよいです。


フレーズ or 短い文章単位だとなおよし

単語だけよりも、それを含んだフレーズや短い文章だとなおよいです。というのも、単語だけだとそれが実際にどう使われるか分からない場合も多いです。フレーズや文章単位でAnkiへ入れておくと、単語の使い方まで身につけることができ、実際にアウトプットする場面で役立ちます。

また、新しい文法が出てきたら、それも含んだ文章をAnkiに入れておくとよいでしょう。

このようにすることで、新しい単語・文法を覚えながら中国語脳を鍛えるという、非常に効率の良い学習ができます。


使っている場面をイメージしながら練習

使っている場面をイメージしながら練習した方が、記憶に定着しやすいです。イメージしながら練習しておくと、同じ状況になったときにパッと出てきます。


こんな感じでAnkiを活用↓


書いて覚える必要はない?

書いて覚えるというのは、そこまで優先度が高くないです。

理由は、現代において「書ける」ことがそこまで大切でないからです。それよりも、「聞ける」、「話せる」、「読める」、「打てる(文字入力できる)」の方が大切である場合が多いです。

漢字を正確に書けるようになるために多くの時間を費やす必要はなく、それよりもAnkiアプリを使って学習した方が効率的です。

それでも書いて練習したいという方は、新しい単語を多くても5回ずつぐらい書けば十分かなと思います。


1冊目の参考書が終わったら?

こちらです↓

1冊目の続編となる中級版です。こちらもかなりボリュームのある本となっています。レベルとしては中国語検定4〜3級、HSK4〜5級程度です。

1冊目と同様の手順で、Ankiアプリを使いながら学習していきます。


実践会話に挑戦

実際に会話をするというステップに入ります。

1冊目の「本気で学ぶ中国語」を一通り学習し終えたら本ステップへ入るのが、ちょうどよいかと思います。

これまで自分が練習してきたことを、実践の場でアウトプットしていきます。アウトプットすることで、これまで学習してきたことがより定着していきます。

中国語を話せる友人との会話、言語交換、留学生との交流など、練習の場はどこでもよいのですが、なかなかそんな場が身の周りに無いという方は、オンライン中国語を活用するのがよいかと思います。

こちらの記事にオンライン中国語がまとめられています。自分に合ったプラットフォームを探してください。


【裏技】オンライン英会話ネイティブキャンプでも中国語の練習可能です

ネイティブキャンプというオンライン英会話をご存知でしょうか?

オンライン英会話なのですが、中国人・台湾人講師が在籍しており、中国語の練習が可能なのです。こちらの記事で詳しく紹介しています。

ネイティブキャンプで中国語レッスンが受講できる?

参考書やAnkiを使った学習は継続する

本ステップへ入っても、参考書やAnkiを使った学習は継続してください。

HSK5級レベルまで向上させたいのであれば、「本気で学ぶ中国語中級編」は完読しましょう。

どういう風にレッスンを受ければ良いか?

いきなりフリートークをするのは難しいと思うので、最初は教材を使ったレッスンがよいでしょう。

しかし、ただ教材を講師と一緒に見ていくだけのレッスンよりは、自分が発言できる機会が多い、フリーで話す時間もあるといったレッスン形態が望ましいです。

これは、オンライン中国語や講師によって変わるので体験レッスンを受講してどのプラットフォームを活用するか決めるとよいでしょう。

教材を使ったレッスンに慣れてきたら、フリートークに挑戦しましょう。フリートークの方が自由にアウトプットできる機会が多いでの、どんどんアウトプットして会話の流暢さを向上させていきましょう。

フリートークであれ教材レッスンであれ、大切なのは予習・復習をしっかりと行うことです。簡単に予習・復習のやり方を紹介します。

予習のやり方

  • 教材レッスンの場合、教材を一通り確認しておく
  • フリートークの場合、話すテーマ、アウトプットしたい単語や表現を準備しておく

復習のやり方

  • 新しく学んだ単語や表現をAnkiアプリへ
  • 会話の中で自分が上手く言えなかった表現を復習→独り言でつぶやく→Ankiアプリへ

毎日30分程度のレッスンを1回以上受けるのが理想です!


HSK5級試験対策


「本気で学ぶ中国語中級編」を一通り学習し終えたら、HSK5級は十分に狙えるでしょう。(Anki、オンライン中国語を活用して継続的に学習していることが条件です)

HSK5級を取りたいという方は、試験対策をしましょう。必要な教材は1つだけ、HSK5級の過去問です。

過去問を本番通りの時間で解き、復習をみっちりとやります。本書1冊をしっかりと行えば、HSK5級合格点(180点以上)は十分狙えます。復習方法は以下の通り。

リスニング復習方法

  • スクリプトを精読して意味を理解する
  • 新しい単語や表現をAnkiアプリへ
  • テキストを見ながらシャドーイング
  • テキストを見ずにシャドーイング

これを誤った問題(聞き取れなかった問題)全てに対して行います。テキストを見ずにシャドーイングができるようになるまで、繰り返します。

リーディング復習方法

  • 文章を精読して意味を理解する

自分が納得して完璧に理解できるまで、文章を1文1文じっくり精読しましょう。解説を見ても大丈夫なので、文法や単語など分からない箇所が無いようにしましょう。


さいごに


本記事では、独学で0からHSK5級を取得した私の勉強法を解説しました。この学習方法を実践することで、HSK5級レベルの中国語力が身につくはずです。

語学学習は継続が必須です。逆にいうと、継続して学習すれば必ずできるようになります。中国語学習に興味のある方は、今すぐ始めましょう。

皆さんの中国語学習が上手くいくことを祈っています。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。

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